表記の迷いと解決への道筋を表現したイメージ画像
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こんにちは。どっち道ライフ運営者のどっち探究人です。

ビジネスメールや資料を書いていて、「あれ、見づらいと見ずらいどっちが正しいんだっけ?」と手が止まったことはないでしょうか。見づらい見ずらいどっちが正しいかだけじゃなく、見づらいという言葉の意味や使い分け、どの漢字を使うべきかまで気になってしまいますよね。

検索すると、見づらいと見ずらいどっちが正しいかの結論や、見づらいと見にくいの違い、見づらいの漢字の書き方、見づらいとはそもそも何かといった解説はいろいろ出てきます。ただ、「実際のビジネスの場面ではどう書くのが安心なのか」「見えづらいとの違いはどこまで意識すべきか」「英語でどう表現するのが無難なのか」まで一気に整理されている情報は、意外と少ない印象があります。

そこでこの記事では、見づらいと見ずらいどっちが正しいかという基本から、見づらいとは何かの意味整理、見づらいと見にくいの違い、見えづらいとの使い分け、見づらいの漢字表記の考え方、さらにビジネスでの言い換えや、英語での自然な伝え方、デザイン面から「見づらい」を減らすコツまで、あなたのモヤモヤを網羅的に整理していきます。

この記事を読み終わるころには、「もう見づらい見ずらいどっちで迷わない」「資料が見づらいと言いたいときに、どんな言い方を選べばいいか分かる」「自分が作る資料を少しでも見やすくできる」という感覚になってもらえるはずです。肩の力を抜いて、気になるところから読み進めてみてくださいね。

記事のポイント

・見づらいと見ずらいどっちが正しいかとその根拠
・見づらいと見にくい、見えづらいの違いと使い分け
・ビジネスメールで使える見づらいの言い換えと伝え方
・英語表現やデザイン面から見づらいを減らすコツ

目次

見づらいと見ずらいはどっちが正解

まずは一番の本題、「見づらいと見ずらいはどっちが正解なの?」というところから整理していきます。ここがフワッとしていると、その後の使い分けや言い換えも全部あいまいになってしまうので、最初に土台を固めておきたいところです。

このパートでは、見づらいとは何かという意味の整理から始めて、見づらいの漢字表記の考え方、見にくいとの違い、見えづらいとの関係、そしてなぜ見ずらいという誤表記が広がりやすいのかまで、順番に深掘りしていきます。

見づらいとは何かを整理

視認性の低さや視覚的ストレスの原因を整理するイメージ画像
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最初に「見づらいとは何か」をしっかり押さえておきましょう。ここを曖昧なままにしておくと、似た言葉との使い分けがいつまでもふわっとしたままになってしまいます。

見づらいの基本的なイメージ

見づらいを一言で言うなら、「見ようと思えば見えるけれど、見るのがちょっとしんどい状態」です。つまり、完全に見えないわけではないけれど、目や頭に負担がかかるような見え方をしているときに「見づらい」と感じることが多いんですよね。

例えば、こんな場面を思い浮かべてみてください。

  • 文字がぎっしり詰まった資料で、どこから読めばいいか分からない
  • 配色が淡すぎて、文字と背景の境目がぼやけているスライド
  • スマホ画面で見ると、フォントサイズが小さすぎて目を凝らさないと読めないPDF
  • 広告やバナーが多すぎて、本当に読みたい情報にたどり着くのが大変なWebページ

どれも「まったく読めない」わけではないですよね。時間をかけて集中すれば読める。でも、明らかにストレスはたまるし、長く見ていると疲れてきます。この「見るために余計なエネルギーを使ってしまう感じ」が、まさに見づらいの核心かなと思っています。

「見えない」との違い

ここで、「見えない」との違いも意識しておくと、頭がスッキリします。見えないは、物理的に視力が届かない、完全に障害物で隠れている、真っ暗で何も情報が入ってこない、といった状態です。「見ようとしても見えない」ですよね。

一方、見づらいは「見ようとすれば見えるけれど、そう簡単にはいかない」というグラデーションの中間にいる言葉です。だからこそ、ビジネスや日常のコミュニケーションでは、「ここは改善の余地があるよ」というニュアンスを穏やかに伝えたいときに、見づらいがよく使われます。

「主観的な負担」というポイント

もうひとつ大事なのが、見づらいはかなり主観寄りの感覚だということです。同じ資料を見ても、

  • 文字が小さくてもそこまで気にならない人
  • 色の違いに敏感で、少しのコントラスト不足が気になる人
  • 文字を読むのは平気だけど、グラフが多いと逆に疲れる人

など、人によって「どこで見づらいと感じるか」はそれぞれ違います。だからこそ、見づらいを口にするときは、「自分はこう感じる」というIメッセージとして使う方が、コミュニケーションのすれ違いを減らせるんですよね。このあたりの話は、後半のビジネスメールのパートでもう一度詳しく触れていきます。

見づらいの漢字表記ルール

日本語の送り仮名や正しい表記規則を説明するイメージ画像
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次は「見づらいの漢字表記ってどう考えるのがいいの?」というポイントです。ここが整理されていないと、見づらい見ずらいどっち問題がずっとモヤモヤしたままになってしまいます。

「見る」+「づらい」でできている

見づらいは、言葉の作りとしては「見る」+「づらい」という組み合わせです。ここでポイントになるのが、「づらい」はもともと形容詞「辛い(つらい)」から来ていて、今の日本語では「〜しにくい」「〜するのが大変だ」という意味を持つ接尾語として働いている、という点です。

つまり、

  • 書く+づらい → 書きづらい
  • 話す+づらい → 話しづらい
  • 歩く+づらい → 歩きづらい

のように、動詞の連用形にくっついて「その行為をするのがつらい・やりにくい」という意味を作っていきます。見づらいも同じ仲間で、「見るのがつらい・やりにくい」というイメージですね。

なぜ「ずらい」ではなく「づらい」なのか

ここで「じゃあ、なんで見ずらいじゃなくて見づらいなの?」という疑問が出てきます。これは、日本語の仮名遣いのルールと、慣習的な書き分けが関わっています。

日本語の仮名遣いに関しては、文化庁が示している「現代仮名遣い」という基準があります。そこでは、「じ・ぢ」「ず・づ」の基本は「じ」「ず」を使うけれど、語の成り立ちや意味がはっきりしている場合には「ぢ」「づ」を使うパターンもある、といった考え方が示されています。詳しくは文化庁の資料(出典:文化庁「現代仮名遣い」PDF)で確認できます。

見づらいの場合、「辛い(つらい)」に由来する接尾語「づらい」として定着しているため、「見ずらい」ではなく「見づらい」と書くのが一般的です。同じように、

  • 分かりづらい
  • 伝えづらい
  • 言いづらい

なども、基本的には「づらい」で表記する形が広く使われています。

日本語の「どっち?」問題は、見づらいだけでなく、「ずらすとづらす」「末永くと末長く」など、いろいろなところで顔を出します。例えば、ずらすとづらすの問題については、どっち道ライフのずらすとづらすの正しい使い方の記事でも詳しく整理しています。こうした周辺の知識もセットで押さえておくと、全体の理解がぐっと楽になりますよ。

漢字交じり表記はどうする?

見づらいを漢字交じりで書くとき、「見辛い」とするケースもあります。ただ、ビジネスメールなどでは、

  • 見づらい(ひらがなメイン)
  • 見づらい資料(見は漢字、づらいはひらがな)

のように、読みやすさを優先してひらがなを使うことが多い印象です。見辛いと書いてしまうと、「辛い(からい)」のイメージと結び付いて読み手の頭の中で一瞬混乱することもあるので、正しさよりも読みやすさを優先したいなら、ひらがなベースの方が安心かなと思います。

どこまで漢字にするかは、媒体や会社のルールにもよる部分なので、「うちの会社ではどうしているか」「社内の公式文書はどう書いているか」を確認しつつ、最終的な判断はチーム内や編集担当とも相談してもらえるとベストです。

見づらいと見にくいの違い

主観的な負担と物理的な見え方の違いを比較したイメージ画像
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ここからは、よくセットで迷われる見づらいと見にくいの違いを、もう少し丁寧に深掘りしていきます。ここが整理できると、「この場面ではどっちを使えばいい?」という悩みがかなり減るはずです。

ざっくりとした違いの軸

まず、ざっくりとした違いの軸をもう一度整理すると、

  • 見づらい:見る側の負担やストレスに焦点が寄りがち
  • 見にくい:対象や環境の状態による視認の難しさに焦点が寄りがち

というイメージでとらえておくと分かりやすいです。もちろん、どちらも「見えにくい」という意味では共通していますが、ニュアンスの重心が少し違うんですよね。

具体例でイメージしてみる

例えば、資料やスライドを例に考えてみます。

  • 文字サイズは十分だけれど、情報量が多くてどこを見ればいいか分からない:見づらい
  • 文字サイズが小さすぎて、後ろの席からだと目を凝らしても読めない:見にくい
  • 色のコントラストが甘くて、グラフの線や文字が背景に埋もれがち:どちらかというと見づらい
  • プロジェクターの光量不足で、画面全体が暗くぼやけている:どちらかというと見にくい

このように、「頑張れば読めるけど、情報の整理の仕方や見せ方の問題で疲れる」のが見づらい、「物理的・環境的な理由で視認が難しい」のが見にくい、と整理しておくと、選びやすくなるかなと思います。

「醜い」との紛らわしさに注意

もうひとつ、見にくいを使うときに気をつけたいのが、「みにくい」は「醜い」と同じ読みだという点です。ひらがなだけで「字がみにくい」と書いてしまうと、「字が醜い」という意味にも取れてしまう可能性があります。

ビジネスメールや社外文書では、

  • 字が見にくい → 字が読み取りにくい
  • 画面が見にくい → 画面が見えにくい/画面の文字が小さくて読みづらい

のように、誤解を招かない表現に変えておくと安心です。「見にくい」という言葉を使うときは、文脈的に「醜い」と誤読される余地がないか、少し立ち止まってチェックしてみるのがおすすめですよ。

実務では「大きく間違い」にならない範囲で

とはいえ、見づらいと見にくいの違いは、あくまでニュアンスの話であって、「こっちを使ったら日本語として完全にアウト」というレベルの話ではありません。日常会話では、「この画面ちょっと見づらいね」「ここの部分が見にくいね」のどちらを使っても、ほぼ同じ意味で通じます。

私が実務で意識しているのは、「相手にどう受け取ってほしいか」という視点です。資料の構成やデザインの問題を指摘したいなら見づらい、プロジェクターや印刷品質など環境の問題を指摘したいなら見にくい、といった感じで使い分けると、原因の切り分けも自然と伝わりやすくなります。

最終的には、自分の中でしっくり来る使い分けの軸をひとつ持っておくことが大事かなと思います。そのうえで、相手や場面に合わせて柔軟に選べるようになると、「どっち?」のストレスがぐっと減りますよ。

見えづらいと見えずらい比較

視界の不明瞭さと正しい文字表記の比較を表したイメージ画像
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見づらいとセットでよく迷うのが、見えづらいと見えずらいです。ここも、基本的な考え方は見づらい見ずらいどっち問題と同じで、見えづらいが無難で、見えずらいは避けておいた方がよい表記になります。

見えづらいのイメージ

見えづらいは、見えるという動詞にづらいが付いた形で、「自然にはっきり見えにくい状態」を表します。見づらいが「見る行為がつらい」という感覚に寄っているのに対して、見えづらいは「見え方そのものが不十分」というニュアンスがやや強めです。

例えば、こんなときですね。

  • 逆光で、相手の表情が見えづらい
  • 霧が濃くて、前方の道路が見えづらい
  • 老眼で、手元の文字が見えづらくなってきた

これらは、あなたが「見るのが下手」なわけではなく、環境や視力の状態のせいで、対象そのものがはっきり目に入ってこないイメージですよね。このとき、「ちょっと見づらいです」でも通じますが、「見えづらいです」と言うことで、より「見え方」の方に焦点を当てた言い方になります。

なぜ「見えずらい」が広まりやすいのか

見えずらいという表記も、ネット上ではよく見かけますが、こちらも見づらいと同じく「見え」+「づらい」と考えるのが自然なので、かなで書くなら見えづらいが無難です。見えずらいは「見え」+「ずらい」という形になってしまい、日本語の語の成り立ちとしては説明しづらい表記になります。

それでも見えずらいが広まりやすい理由としては、

  • 見えづらいも見えずらいも、耳で聞くとほとんど同じように聞こえる
  • 「ず」の方がタイピングでよく使うので、ついそちらを選んでしまう
  • IMEが文脈からそれっぽい漢字を出してくれるので、自分のかなのミスに気づきにくい

といった要因が重なっていると考えられます。あなたが迷っているのは、「国語力が足りないから」というより、日本語の音と文字のギャップと、現代の入力環境の影響によるものだと思ってもらって大丈夫です。

ビジネスではどちらを選ぶべきか

実務の話に落とし込むと、ビジネスメールや公的な文書では、やはり見えづらいを選んでおくのが安心です。特に、視力や画面の明るさなど、あなた側の事情を強調したいときには、

  • 私の画面環境のせいかもしれませんが、少し見えづらい状態です
  • 会場の後方からですと、文字が見えづらく感じました

のように使うと、「資料が悪い」と断定するニュアンスを弱めつつ、自分の困り感はきちんと伝えられます。

見づらいと見えづらいのどちらを選ぶか迷ったら、「話の中心にあるのは、見る行為そのものか、それとも見え方そのものか?」と自分に問いかけてみると、選びやすくなります。見る行為に負担があるなら見づらい、環境や視力の影響で見え方が悪いなら見えづらい、という感じですね。

どちらの表現も、最終的には会社やチームのスタイルにも左右されます。社内の公式文書や過去のメールを参考にしながら、違和感が少ない表記を選んでいくのが良いと思います。

見づらい誤用とIMEの関係

PC入力時の誤変換とIMEの影響を表現したイメージ画像
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ここからは、なぜ見ずらいという誤表記がここまで広がったのか、少し視点を変えて見ていきます。ポイントは、日本語の音の仕組みと、スマホ・PCの入力環境にあります。

「づ」と「ず」が同じに聞こえる問題

まず、発音の話です。多くの日本語話者にとって、「づ」と「ず」はほぼ同じ音に聞こえます。あなたも、「つ」と「す」の違いははっきり分かっても、「づ」と「ず」の違いを意識して発音し分けているかと言われると、ちょっと自信がないのではないでしょうか。

このように、音として区別されにくいものを、文字として区別し続けるのはどうしても負担が大きくなります。その結果、「耳の感覚に従って書いてしまうと、頻度の高い『ず』に引っ張られる」という現象が起きやすくなるわけですね。

IMEの賢さが生む「気づきにくさ」

そこに、スマホやPCのIME(日本語入力システム)の存在が重なってきます。昔は、見づらいと打とうとしてみづらいと入力すれば、見ずらいと変換されて「なんか違和感あるな」と自分で気づく機会がありました。

ところが今のIMEはとても賢いので、みずらいと打っても文脈から見づらい、分かりづらい、といった「それっぽい候補」を出してくれます。その結果、

  • 自分は「ず」で打っているのに、変換候補は「づ」が混ざって出てくる
  • ひとまず漢字を選んでしまうので、自分のかな入力の間違いに気づかない

という状態が起きやすくなっていると感じます。便利さと引き換えに、「自分の日本語のクセ」を振り返る機会が減っている、とも言えますね。

誤用とどう付き合っていくか

ここで大事なのは、見ずらいという表記を見たときに、「この人は日本語が分かっていない」と切り捨ててしまうのではなく、「日本語の音と文字のギャップに引っ張られた結果なんだろうな」と想像してあげることかなと思います。

状況 おすすめのスタンス
社内チャット 多少の見ずらいはスルーしてもOK。自分は見づらいで書いてみる。
社外メール・資料 自分の文書では見づらいに統一しておくと安心。
公式なマニュアル・契約書 社内のルールやスタイルガイドに合わせつつ、必要に応じて専門家にも確認。

あなた自身が気をつけておきたいのは、「重要な文書では自分の表記を整えておく」ということです。細かい日本語の使い方をきちんと整えておくと、それだけで文章全体の信頼感が一段上がります。

見づらい見ずらいどっち問題と同じように、日本語には「どっちが正しいんだろう?」と感じるペアがたくさんあります。例えば、「庭を回ると周る」「汚名をそそぐと晴らす」などですね。どっち道ライフでも、庭を回ると周るどっちが正しいかなど、似たテーマをいくつか深掘りしているので、気になる方はあわせて読んでみてください。

見づらいと見ずらいはどっちを使う

ここからは、「正解は分かった。じゃあ実際の仕事ではどう使い分ければいいの?」という実務寄りの話に入っていきます。見づらいと見ずらいどっちを使うかという表記の問題だけでなく、そもそも「見づらい」という言葉をどう伝えるかもセットで考えていきましょう。

このパートでは、ビジネスで使いやすい言い換え表現、資料が見づらいときの伝え方、英語でのフレーズ、そして「そもそも見づらい資料を作らないためのデザインのコツ」まで、一気に整理していきます。

見づらいのビジネスでの言い換え

状況に合わせた丁寧なビジネス表現を説明するイメージ画像
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ビジネスの場面で、そのまま「この資料、見づらいです」と言うのは、ちょっと勇気がいりますよね。相手の努力やセンスを否定してしまうような感じになってしまうのが怖い、という感覚もよく分かります。

感情語から事務的な言葉へ変換する

私がよくやっているのは、見づらいというやや感情寄りの言葉を、もう少し事務的で中立的な言葉に変換することです。例えば、

  • 見づらい → 判読しにくい/読み取りにくい
  • 見づらい → 確認しづらい/把握しづらい
  • 見づらい → 情報が追いづらい/理解しづらい

といった具合ですね。「つらい」「きつい」「見づらい」といった言葉は、どうしても感情的な印象が強くなりがちです。それを、「読み取り」「確認」「把握」といった業務寄りの動作に変えてあげると、グッと冷静でプロフェッショナルな言い方になります。

すぐに使える具体例

具体的な言い換えの例をいくつか挙げておきます。

  • 元:「この表、少し見づらいですね。」
    例:「この表の数値がやや判読しにくい印象です。」
  • 元:「スライド全体が見づらいです。」
    例:「情報量が多く、全体像を把握しづらいかもしれません。」
  • 元:「文字が見づらいです。」
    例:「文字サイズが少し小さく、読み取りにくい部分があります。」

ここでのコツは、「何が」「どう」困っているのかをできるだけ具体的にすることです。単に見づらいと言うのではなく、「数値が判読しにくい」「全体像を把握しづらい」「文字サイズが小さい」といった要素まで分解してあげると、相手も改善ポイントをイメージしやすくなります。

クッション言葉との組み合わせ

ビジネスでは、いきなり「見づらい」「読み取りにくい」と言うのではなく、その前にクッション言葉を挟んでおくと、グッと柔らかく伝わります。

  • 恐れ入りますが、一部の数値が判読しにくい印象です。
  • お手数をおかけしますが、文字サイズがやや小さく、読み取りにくい部分があります。
  • 私の理解不足かもしれませんが、今回の資料は全体の構成が少し把握しづらく感じました。

クッション言葉は、相手との関係性や社内文化によって合う・合わないもあるので、自分の職場で自然に使える言い回しを少しずつストックしていくのがおすすめです。

資料が見づらい時の伝え方

相手に配慮しつつ視認性の改善を促す様子を描いたイメージ画像
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次に、「実際に上司や取引先の資料が見づらいとき、どう伝えるか」を掘り下げていきます。ここは、言い回しというよりも、スタンスの部分がかなり重要になってきます。

自分側の事情として伝えるスタンス

一番使いやすくて角が立ちにくいのは、自分側の事情として伝えるスタンスです。つまり、「あなたの資料がダメです」と言うのではなく、「私の環境や理解の問題かもしれませんが」と前置きしたうえで、困っているポイントを共有するやり方ですね。

  • 私の画面設定の問題かもしれませんが、一部の文字がかなり小さく表示されており、読み取りにくい状況です。
  • 私の理解力の問題かもしれませんが、3ページ目のグラフの読み方が少し把握しづらく感じました。
  • 会場の後方から見ているせいか、スライドの右下あたりの文字が見えづらいです。

こうしておけば、相手は「責められている」という感覚を持ちにくくなりますし、あなたも「困っている」という事実はしっかり伝えられます。

お願いベースで解決策を添える

もうひとつのポイントは、「見づらい」と言って終わらせず、「こうしてもらえると助かります」という解決策をセットで伝えることです。

  • もし可能でしたら、該当の数値部分だけフォントサイズを一段階上げていただけると助かります。
  • 差し支えなければ、PDF形式の資料も共有いただけると、レイアウトが崩れず確認しやすくなりそうです。
  • このグラフの色分けを少しシンプルにしていただけると、より直感的に理解しやすくなりそうです。

相手も忙しいので、「見づらいと言われても、どう変えればいいのか分からない」となると、次の一歩が踏み出しにくいんですよね。こちらから具体案を出してあげることで、「この人はちゃんと前向きにフィードバックしてくれているな」と感じてもらいやすくなります。

ただし、相手が明らかに自分より立場が上の場合や、すでに確定した資料の場合などは、どこまで踏み込んでお願いするか慎重に判断する必要があります。社内ルールや上司の考え方も踏まえつつ、最終的な表現やお願いの度合いは、自分の判断だけで決めつけず、必要に応じて周りの人とも相談してもらうのが安心です。

対面とメールでの違い

対面で「見づらいですね」と言う場合と、メールで文章として残す場合では、少しニュアンスの調整も変わってきます。対面なら、表情や声のトーンで柔らかさを伝えやすいので、「ここ、ちょっと見づらいですね〜」くらいでもそこまで問題にならないことが多いです。

一方メールは、文字だけが一人歩きするので、同じ言い方でもキツく見えてしまうことがあります。メールの場合は、

  • クッション言葉+自分側の事情+具体的な困りごと+提案

という4点セットを意識すると、かなり印象が変わってきますよ。

見づらいの英語フレーズ集

視認性の低さを英語で自然に表現するフレーズのイメージ画像
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ここでは、「見づらい」を英語でどう表現するかを整理しておきます。海外のメンバーとのやり取りや、英語で資料のフィードバックを書く場面では、ここがちゃんと押さえられていると安心感が違います。

カジュアルに使いやすい表現

まずは、日常的に使いやすいカジュアル寄りの表現からです。

  • It’s a bit hard to read.
  • The text is hard to see from here.
  • The numbers are a little blurry on my screen.

hard to read / hard to see は、ほぼ「読みにくい」「見えにくい」の感覚でそのまま使えます。blurry は「ぼやけている」という意味で、スキャン画像や写真の文字がにじんでいるような場面でぴったりです。

もう少しきちんと伝えたいとき

フォーマルなメールやレポートで、もう少しはっきりと「読めない」「判読が難しい」と言いたいときは、

  • The handwriting is almost illegible.
  • The table is so small that it’s almost unreadable.

といった表現が便利です。illegible は「字が判読不能」という意味で、文字そのものの読めなさにフォーカスした単語です。unreadable は文脈によって、「サイズが小さすぎて読めない」「構造が複雑すぎて読む気になれない」といったニュアンスで使われます。

柔らかくフィードバックするときの言い方

日本語と同じように、英語でも「Your slide is unreadable.(あなたのスライドは読めたもんじゃない)」とズバッと言うと、さすがに関係性が悪くなります。そこで、少し柔らかく伝えるために、次のようなフレーズが役に立ちます。

  • I’m having trouble reading this part.
  • It seems a bit blurry on my end.
  • Could you make the text a little larger?
  • Is it possible to increase the contrast of the chart?

having trouble 〜 は、「〜するのに少し困っています」という柔らかい言い方です。また、on my end(私の側では)と添えることで、「あなたのデータが悪い」と断定するニュアンスを弱められます。

英語での表現は、日本語以上に文化や相手との距離感に左右されます。重要な契約や大きなプレゼンに関わるような場面では、自分一人で判断せず、英語に詳しいメンバーやネイティブスピーカーに相談しながら、最終的な言い回しを決めてもらうのが安全です。

デザインで見づらいを防ぐ

読みやすいレイアウトと配色デザインのコツを説明する図
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最後に、「そもそも見づらいと言われない資料を作るにはどうすればいいか」という、デザイン側からの視点も押さえておきます。ここを少し意識するだけでも、あなたの資料の見やすさはかなり変わってきますよ。

文字サイズと行間の基本

まず一番影響が大きいのが、文字サイズと行間です。どうしても、「1ページに情報を詰め込みたい」という気持ちが先に立つと、フォントサイズを小さくしがちですが、スマホやノートPCで見る人が多い今は、「思っているより一段階大きく」が基本くらいでちょうど良いことが多いです。

具体的な数字はフォントや媒体によって変わるのでここでは「絶対の正解」は言えませんが、少なくとも、「ギリギリ読める最小サイズ」を狙うのは避けた方が無難です。行間も、文字サイズに対して窮屈に詰めすぎず、行と行の間にしっかり呼吸スペースを作ってあげるイメージで調整していくと、読みやすさがグッと変わります。

コントラストと配色の意識

背景と文字色のコントラストが足りないと、どれだけ文字サイズが大きくても、一気に見づらくなってしまいます。Webアクセシビリティの国際ガイドラインでも、本文テキストのコントラスト比について一定の目安が示されています。詳細な数値や条件は専門的な内容になるので、正確な情報を知りたい方は公式のガイドラインや関連資料を確認してみてください。

実務レベルで意識しておきたいのは、

  • 薄いグレー背景に、さらに薄いグレーの文字を重ねない
  • 背景写真に文字を乗せる場合は、半透明の白や黒の帯をかませる
  • 色数を増やしすぎず、ベースカラー+アクセントカラー程度に抑える

といった、シンプルなルールです。これだけでも、「なんとなく疲れる資料」からかなり卒業できるはずです。

UDフォントの活用も検討する

最近は、ユニバーサルデザインを意識したUDフォントも増えてきました。UDフォントは、数字や日本語の文字を区別しやすく、濁点や半濁点も見分けやすいようにデザインされています。誤読しづらく、パッと見で読みやすいように工夫されているので、社内標準として採用する企業も増えてきています。

特に、社内の年齢層が広い場合や、印刷物と画面表示の両方に対応したい場合、UDフォントをベースにしておくと、「誰にとってもそこそこ読みやすい」という土台を作りやすくなります。フォント選びはデザインの専門家の領域でもあるので、大規模な変更をするときはデザイナーや制作チームとも相談しつつ、最終的な判断をしていくのがおすすめです。

情報量を「削る」勇気も大事

最後に、見づらい資料を避けるうえでいちばん効くのは、実は「情報量を減らす勇気」かもしれません。これは私自身もいつも苦戦しているところですが、「せっかくだからこのグラフも」「念のためこの数値も」と足していくと、あっという間に見づらい資料が完成してしまいます。

本当に伝えたいメッセージが何なのかを一度紙に書き出して、「そのメッセージに絶対必要な情報だけを残す」という視点でスライドや資料を見直してみると、自然と見やすさも上がっていきますよ。

見づらいと見ずらいはどっちが正しいのまとめ

最後に、見づらいと見ずらいどっちが正しいのか、そしてどう使っていけばいいのかをまとめておきます。

  • 表記として無難なのは「見づらい」、見ずらいは誤表記として見なされることが多い
  • 見づらいは「見るのがつらい・負担がかかる」ニュアンスで、主観寄りの言葉
  • 見にくい・見えづらいなどの近い表現も、「何がどう困っているのか」に応じて使い分けられるとベター
  • ビジネスでは、見づらいをそのまま言うより、「判読しにくい」「確認しづらい」などの言い換えが便利
  • 資料作成側としては、文字サイズ・コントラスト・情報量・フォントなどを意識することで、「見づらい」と言われるリスクをかなり減らせる

見づらいと見ずらいどっちかで迷う瞬間は、言葉にきちんと向き合おうとしているサインでもあります。同じような疑問は、「末永くと末長く」など他の表現にもたくさんありますが、ひとつひとつ整理していけば、日本語との付き合い方がだんだんラクになっていきます。例えば、結婚やお祝いメッセージで悩みやすい表現については、どっち道ライフの末永くと末長くどっちが適切か解説した記事でも詳しくまとめています。

この記事でお伝えした内容は、あくまで現在一般的とされる考え方や、私自身が実務の中で使ってきた感覚に基づくガイドです。表記や言葉の選び方が直接ビジネス上のトラブルにつながるような重要な文書では、文化庁などの公式情報を確認しつつ、最終的な判断は国語や校正の専門家、社内の担当部署に相談してもらうのが安全です。

見づらい見ずらいどっち、と迷ったあなたが、この記事をきっかけに少しでも日本語との距離が近づいていたらうれしいです。これからも一緒に、「どっち?」を楽しみながら、気持ちよく伝わる言葉を選んでいきましょう。